よもやま話β版

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「千年女優」がNetflix配信でとても嬉しい

今敏監督による名作「千年女優」がついにサブスク形式で見られるようになった。自分はつい最近「平家物語」に釣られてNetflixを始めたが、そうでなければこのタイミングで入っていたに違いない。それくらい物凄く嬉しい。

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上記にも書かれているが、このアニメ映画では、現実と幻想が万華鏡のようにくるくると入れ替わる。主人公「藤原千代子」の語る半生に、二人のインタビュアーと視聴者は没入し翻弄されることになる。 わかりやすい事件があって犯人がいて解決編があってカッコ良くて……、といったストーリーが好きな人にはオススメできない。煙に巻かれても、その体験が楽しいと思えるタイプの人に観て欲しい。(しかしそういう人は、もうこの作品にたどり着いているかもしれないな。)

キャッチコピーはこうだ。「千年かけても逢いたい人がいます その狂気にも似た無垢(イノセント)な愛」

自分は何かを真っ直ぐ追いかけていくような行動原理の主人公が大変好きなので、藤原千代子というキャラクターも魅力的に感じた。ラストシーン、彼女の最後の一言には賛否両論もあるようだが、個人的にはすごく心を打たれた。

結末と同時に流れるエンディングは平沢進師匠の「ロタティオン(LOTUS-2)」。自分が初めて平沢氏の音楽に触れたのはこれかもしれない。劇伴を担当されていることもあり、メロディ、歌詞ともに劇中の雰囲気と混ざり合ってとても味わい深い視聴後の余韻を生んでいる名曲だ。Netfilxは自動的にエンディングスキップする機能もあるが、この曲が無いと「千年女優」は締まらない。

この映画を作った今敏監督は2010年に早逝されているので、もう新作にお目にかかれないのが本当に残念で仕方ない。 とりあえず、もし「千年女優」が心に刺さって、かつ今敏監督の作品を知らないならば、次は「パプリカ」を観るのが良いだろうと思う。 あとあと、もしサイコホラー系が大丈夫なら「パーフェクトブルー」とTV作品の「妄想代理人」も観よう。 怖いのが嫌だったら誰にでもオススメの話として、クリスマスの季節にぴったりの「東京ゴッドファーザーズ」もあるよ。ねっ。

今敏監督作品はいいぞ。