よもやま話β版

よもやま話を書きます。内容はぺらぺら。自由に書く。

ファンベース を読んだ感想

以前読破したファンベース の本について感想を書いてみる。

ファンベース ──支持され、愛され、長く売れ続けるために (ちくま新書) http://amzn.asia/d/iAeDvdp

ひと昔前は購買層への主なリーチ手段の「メディア」といえばテレビCM一強だったが、今はスマートフォン経由のWebブラウジングやニュースサイト、YouTubeなど「メディア」という語句が定義する内容は一段と広くなった。情報過多と言える時代において、企業が大事にすべきは実際に商品を購入してくれる人のうち、コアなファンである...ということをじっくり語ってくれる一冊だった。

実際の有名な企業の取り組みも紹介されていて、自分も実際にそれらの消費者のひとりだったので驚いた。

特にじゃがりこは好きなおやつのひとつなのだけれど、じゃがり校というファンサイトの取り組みは知らなかった。

https://www.calbee.co.jp/jagarico-school/

会員限定、かつ、入学試験に合格しないとじゃがり校にはログインできない仕組みになっている。そしてじゃがり校に参加したファンは商品企画プロジェクトに発言を通して参加できる! ごく一部のファンに向けてこんなに濃いwebコミュニティを運営するのは並々ならぬ労力が必要そうだが、ファンベースとして考えればすごく効果的で、それだけの手間暇をかける価値がある。 なんとなく、自分としても、コンビニでじゃがりこを見かけると「わぁ、じゃがりこ好きな人たちがみんなで考えたフレーバーなんだ」と思ってつい手に取るようになってしまった。ファンベース施策の効果が出ている瞬間を体現してしまったといえる。

自分はweb系のエンジニアなので企画方面とかはからっきしだが、メンテしているコンテンツのどういうところをユーザは喜んでくれているのか、とかそういう柔らかいところを気にかけていくことはできる。実装方針で迷った時、エンジニアとして楽な方向に流れそうになったら、ファンユーザはどう感じるのかを立ち返って考えるための指標として受け止めていきたい。